テンヨーのコインマジック、ダイナミックコインのレビューです。種明かしについては、過度にネタバレしないよう、仕組みや構造を簡単に説明する程度にとどめます。ギミックが取れない場合の外し方なども併記したので、良ければ参考にして下さい。
Contents
ダイナミックコインとは
ダイナミックコインはマジックグッズメーカーのテンヨーの人気商品1です。5枚の100円玉と真鍮製の容器・リングを使い、出現・消失・瞬間移動・貫通・変化などの現象を起こすマジックです。Amazon等にて2000円前後で購入できます。
ダイナミックコインのやり方(演技動画)
公式の演技動画で具体的なマジックのやり方をご覧いただけます。
ダイナミックコインの種明かしについて
テンヨーの商品なので、過度なネタバレにならないよう、仕組みや構造についてだけ簡単に説明します。ダイナミックコインの元ネタ2は Nickels To Dimes(ニッケル・トゥ・ダイム) と呼ばれる古典的なマジック3です。Nickels To Dimes では、コインに見えるギミック部分に容器を被せると、ギミック部分が容器と一体化する仕組みになっています。ダイナミックコインは容器2つとリングで構成され、慣性を利用して演技中にギミックを分離できるようになっています。これにより、消失、出現、瞬間移動、貫通、変化といった、多岐にわたる現象が可能です。
ダイナミックコインのレビュー
ギミック作りは非常に精巧であり、同様のギミックを自作するのは、一般的な家庭では困難です。一時期、ダイソーで安価なプラスチック製のダイナミックコインが出回っていたようですが4、ダイナミックコインの方が真鍮で高級感があり、演技が映えると思います。
テクニックはほぼ不要です。やり方さえ分かれば、基本的なコインの出現、消失、瞬間移動、貫通といった演技ができるようになります。コインを消すだけなら、観客の手の中でも行えるので、インパクトは強いでしょう。1円玉への変化など、一部の演技では、基礎的なコインのテクニックが必要です。
難点は、後述するように、使い方を誤るとギミックを破損する可能性があるところです。また、ある程度の勢いでテーブルに金属を叩きつけるので、マット等が無いとテーブルを傷つけがちです。真鍮がくすみやすいという問題もあります。
ギミックが取れない時の外し方
ギミックの上下を誤った場合など、ギミックが取れなくなることもあると思います。ギミックが取れないときの外し方としては、まず普通の方法を試します。説明書に書かれた演技手順のように、容器にリングを付け、マットなどにまっすぐ振り下ろし、強く叩きつけて取れるかどうか試します。それで無理そうであれば、リングと同じ直径で、丈夫な円筒状のものをリングの代わりにつけて、強く叩きつけると良いと思います。ギミックと容器の間隔を空けるという意味では、真鍮製の容器全体を温めて膨張させた後、中央だけを冷却することで、中央だけ体積が小さくなり、取り出しやすくなるかもしれません。ギミックは精緻なので、工具などで力を加えて取り出すと破損するおそれがあります。
私も購入したばかりの頃、誤って上下を逆にして取れなくなり、焦ったことがあります。私の場合は、何度か強めに叩いていたら運良く取れましたが、どうしても取れない場合は潔く諦めましょう。逆向きに入れるミスを犯さないような手順を組むことが大事です。
検索用キーワード
- Walter Gibson
参考文献
- テンヨーマジック 開発ストーリー | TENYO マジックファン
https://tenyo.jp/magic/story.html
発売以来のベストセラーだそうです。 ↩︎ - テンヨーマジック 開発ストーリー | TENYO マジックファン
https://tenyo.jp/magic/story.html
ダイナミックコインはNickels To Dimes を発展させたとされています。 ↩︎ - Nickels To Dimes - Magicpedia
https://geniimagazine.com/wiki/index.php?title=Nickels_To_Dimes
Nickels To Dimes は1926 年にWalter Gibson が作ったそうです。 ↩︎ - ダイソー 移動コイン【gimmiQ】
https://www5f.biglobe.ne.jp/~cube/_gimmiq_hp_new/magic_coin/ido_coin.html
こちらのサイトで茶色のプラスチック製容器と10円玉を使うダイナミックコインのようなギミックが紹介されていました。 ↩︎